
1987年に製造されたContax 167MTは、マニュアルフォーカス一眼レフカメラです。
Contaxのカメラとしてはかなり手頃な価格帯の普及機でしたが、機能的に劣っているこということはありません。
電子式縦走行金属幕フォーカルプレーンシャッターで、シャッタースピードはB・16~1/4000秒。
シャッターダイヤルがなく、スライドして速度を調整するスイッチがついているため絞り優先AEが優先されています。
また、当時の他社機よりもいち早く世界で初めてオートブラケッティングという露出の設定の違う写真を瞬時に複数枚撮影する段階露出を搭載しました。
ファインダー視野率は約95%と特に問題はないレベルですし、測光方式はTTL中央重点開放測光とスポット測光を採用しており切り替えが可能です。
基本的な機能は問題ありませんが、ストロボが内蔵されていないなど、使う人によって左右される機能は装備されておらず、そこが低価格を実現した理由ともいえます。
手頃な価格帯であるために市場に出ている台数が比較的多い167MTですが、カール・ツァイス製のレンズを使うことが目的のユーザーにとって必要な機能はすべてそろっていて気軽に使いやすいカメラと言えます。
ボディが手頃な価格で購入できるため、高価なカール・ツァイスレンズに予算をかけることができるといった見方もできます。
167MTは重量が600g強と重さの面でも手頃で、手持ち撮影にも無理なく対応できます。
1987年から1997年とロングセラーで販売されていた点でもその評価が伺え、年式の浅い機種であるため中古市場でも定評のあるカメラです。