Canon VL2は1958年(昭和33年)に発売された35mmフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラです。
実用型普及機として銘打たれ、V型最高級機であるVLの廉価版として、同時に発売となりました。
機能面での違いとしては大きく2つが挙げられます。
一つ目はシャッター部で、2軸式金属幕横走行フォーカルプレーンを採用しており、シャッタースピードの最高速度を1/500としています。
VLでは1/1000秒が最高速度とされていました。
セルフタイマーは同様に内蔵していますので変化はありません。
二つ目はフィルム巻き戻し構造で、VLでは回転クランク式が採用されていましたが、埋め込み型ポップアップ回転ノブ式に変わったという点です。
しかし、そこまで大きな影響はなく使い勝手はほとんど変わりません。
このように、ほとんどVL型と同じような仕様となっていながら、疑問の声も多々上がりましたが、実用型普及機としての役割はしっかりと果たしていました。
ファインダーには35mm、50mm、測距用と3種類に変更が可能なダイヤルを搭載しており、クリアで大きな造りでピント合わせが非常に行いやすく、レンジファインダーカメラ初心者の方にも是非お勧めしたいモデルです。