Canon L2は1957年に発売された35mmフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラです。
1954年にライカM3が発売となった衝撃は大きく、多くのカメラメーカーがレンジファインダーカメラから撤退していく中、キヤノンはだけ最後の最後まで奮闘していました。
そんな中で発売されたのがLシリーズ、今回ご紹介させていただくL2と言うわけです。
本機は通商産業省によって制定されたばかりの第1回グッドデザイン賞を受賞した、Canon L1の廉価版として創られました。
…とは言っても、見た目はほとんど変わりませんし、L1よりも2か月先に発売されていましたのでL2が受賞していてもおかしくはなかったですね。
機能面としてはL1からセルフタイマーを省略し、シャッタースピードの最高速度を1/500に抑えたくらいで、ほとんど遜色ない使い勝手です。
ファインダーを35mm、50mm、拡大してピント調整が可能なRFの3段階の切替式としていたり、レンズはライカなどのネジ式レンズとの互換性もありますので、自由が利くところも有難いです。
廉価版とは言えども、当時の価格は大卒初任給の十数倍もの値段だったと聞きます。
現代になってみればとても入手しやすい価格になっていますので、是非手に取っていただきたいモデルです。