EOS 1D MarkIIIは2007年5月に発売されたキヤノンのデジタル一眼レフで、EOSシリーズのフラッグシップ的モデルになります。
ただし、この当時EOS 1Dシリーズは2系統のモデルが存在し、もう一つスタジオ撮影などに特化したEOS 1Dsというシリーズがありました。
スペック的にも1Dsの方がよりハイスペックになっており「S」なしの1Dはワンランク下の扱いでした。
撮像素子は有効1,010万画素のCMOSセンサーですが、35mmフルサイズではなく一回り小さいAPS-Hサイズのものが採用されています。
画像処理エンジンにはDIGIC IIIをデュアルで搭載しており、当時としては高速な秒10コマの連写性能と常用ISO感度ISO 3200に対応することができました。
画像処理エンジンのデュアル搭載は、このEOS 1D MarkIIIが最初になります。
45点のAFセンサーは19点クロス測距のものを搭載し、プロのニーズを満たす高速合焦と高精度なAFを実現しています。
また、現在は当たり前の装備となっているダストリムーバブル機能ですが、1Dシリーズとして初搭載されたのもこのモデルになります。
液晶モニターも当時としては大型の3.0型液晶を搭載。扱いやすく視認性も高いものでした。
さらにライブビュー機能も採用されるなど、当時としてはハイスペックなモデルです。
1D系ながらも撮像素子がAPS-Hという中途半端なサイズを採用しているなど、12年経った今ではだいぶ見劣りのするスペックのカメラですが、それでもプロユースのカメラだけあって、現在でも中古で人気があります。
12年前のカメラとしては高値がついており、やはりハイエンド機ならではの作りの良さが目立つ1台です。