高級コンパクトカメラブームの火付け役となったContax T2の後継機として、2001年に京セラより満を持して発表されたカメラがContax T3です。
その完成度の高さは、高級コンパクトカメラでも最高峰といわれ、フィルムカメラからデジタルカメラへ移り変わるフィルムカメラ時代のトリを飾るのに相応しいカメラです。
まず特徴として挙げられるのは、一切の無駄がない洗練されたデザイン。
当時の高級コンパクトカメラの象徴ともいえる、チタン外装はもちろんのこと、グリップなどの突起を一切排除した直線的かつコンパクトなボディは、コンパクトカメラの極致といっても過言ではないものです。
操作系はT2のマニュアルフォーカス重視から変更され、オートフォーカスに重きを置くことでコンパクトカメラのコンセプトである気軽に最高の写真が撮れるということをより体現しています。
そして、Contax のカメラの特徴であるツァイスのレンズも当然のように搭載しておりT3に採用されたゾナーT* 35mm F2.8(4群6枚)は従来のシリーズのレンズよりも描写力に優れ、最短撮影距離も35㎝と、さらに撮影の幅を広げることのできるレンズです。
高級コンパクトフィルムカメラの完成系として現在でも高い評価を得ているContax T3は、中古市場でも当時の定価で売られていることもあるほど非常に高値で取引されており、その高値にもかかわらず店頭に並んだ瞬間に売れてしまうほど圧倒的な人気を誇るカメラです。