カメラというとドイツ製や国産のものを思い浮かべますが、Alpa Reflex mod. IIはスイスのピニオン社という会社が生産していたカメラです。
元々は時計部品などの精密機器を製造していた会社ですが、ジャック・ポゴポルスキーからボルカというカメラの製造権を購入して作られたのが最初です。
Alpa Reflex mod. IIは初代のAlpa Reflex mod. Iの改良品として1946年から製造がはじまりました。
このモデルは1952年まで製造が続いたヒット作となり、バリエーション機も含めて4645台生産されメーカーでは2番目に生産数の多いモデルとなりました。
Alpa Reflex mod. IIはウエストレベルファインダーを持つ一眼レフカメラですが、同時にレンズとの連動距離計を搭載したレンジファインダーカメラでもあります。
ボディは鍛造金属を使使用し重厚な雰囲気を持ち、シャッターは布幕フォーカルプレーン式で1/1000秒のシャッタースピードまで対応しています。
Alpa Reflex mod. IIはAlpa Reflex mod. Iが内蔵していた連動距離計機構がファインダーに写ってしまうという欠点を持っていましたが、連動距離計機構をマウントの下へ移動させることで問題を解消しています。
1946年から52年まで製造されていたカメラということで、今から60年以上前のオールドカメラですがコレクターの間では今も尚人気のあるメーカーです。
また、Alpa Reflex mod. IIに合わせるレンズもアンジェニューをはじめとしたムービー用の高性能レンズが用意されていたこともあり、レンズ単体でも中古市場で珍重されています。