TAKUMAR 100mm F2 は謎の多いレンズです。
1965年夏にTAKUMARシリーズのモデルとして販売された本レンズですが、翌年春ごろには生産中止となり市場から消えてしまいました。
国内向けに生産されたのが数百本と言われており、お目にかかれる機会が少ない幻のレンズです。
焦点距離が100mmで、開放絞り値がF2のため、現在の基準で言ってもかなりの大口径レンズとなっています。
初代アサヒペンタックス用レンズのため、カメラボディ側に連動機構は一切なく、シンプルなデザインです。
手動絞りのため、MFに慣れていないとピントを合わせるのに最初は苦労するかもしれませんが、レンズの癖などを見出していく楽しみがありますし、自分でピントを合わせると、カメラを使っているという実感が湧いてきます。
マウント部分はM42スクリューマウントを採用しているため、PENTAXのねじ込み式マウントカメラ以外に使用する場合は、マウントアダプターとミラーレス一眼を組み合わせれば撮影が可能になります。
一年も満たずに生産中止となった理由は、今となっては分かりません。
時代に合わなかったのか、コストが高かったのか定かではありませんが、現存する本数は500本も無いと言われています。
販売台数が少ない分貴重で、状態が良い物は稀なレンズです。