Nikonのパンケーキ標準レンズ「AI NIKKOR 50mm F1.8S」は、1980年(NikonレンズシリーズEでは1979年)に発売された、描写力に定評のある名レンズです。
湾曲収差が少ないのが特徴で、無限遠被写体では0.1%程度しかありません。
建物のラインも直線を保ってくれるため、建造物を主に撮るという人には大変重宝する一本でしょう。
また、色収差も少なく、非常に自然な色味で素直な像を導き出してくれるのもこのレンズの魅力です。
質感表現も優秀で描写力に長けており、さらに絞りもF1.8までと明るく撮れるので、このレンズがあればほかのレンズを携帯しなくてもオールマイティに撮影できます。
マウントは同社のFマウントなので、フィルム・デジタル問わず同社の一眼レフカメラ全般に装着可能なのはもちろんのこと、マウントアダプターをつければソニーや富士フィルムといったミラーレス一眼レフカメラなどにも使用可能です。
フォーカスはMFのみで、レンズと格闘しながら良好な写真を探していける楽しさがあります。
絞りによってコントラストの出方やボケ、解像度などが大きく変わって見えるのもこのレンズの特徴で、いろいろ試したり実験したりしてみたくなります。
現行レンズと比較してもまったく見劣りしない高い描写力は、創作意欲を存分にかき立ててくれます。