
1969年に製造のPlanar T* CF 100mm F3.5は、ハッセルブラッド用のCF型レンズとして販売されました。
このレンズは発売当初「銀銅鏡」でしたが、1970年始めにTコーティングが施され「黒銅鏡」になりました。
また、「黒銅鏡」で先端のみ銀枠というこのレンズならではの外観の特徴もあります。
描写の特徴は、ハッセルレンズの標準レンズという位置づけにあり、画像の平面性や歪曲の少なさや写りにクセがないため、あまり語られないレンズでもあります。
しかしそのシャープでキリッとした描写は「山岳プラナー」と呼ばれ銘玉になっています。
Planar 100mm F3.5の写りに一番特徴が出るのが、彩度です。
ポートレートで人物を写した際に肌のトーンが本当に優しく写ります。
人間の肌の色は一つとして同じ色はありません。
写した人物の色を柔らかく鮮明に表現します。
トーンの豊かさこそこのレンズの最大の特徴であり魅力でもあります。
さらに解像度が高くて、ボケも大きい描写ができることも人気の一つです。
こんな正反対の特徴を一度に描写するレンズは少ないです。
アップで鮮明に撮影しても周りのボケは大きく柔らかな撮影を実現するレンズです。