
Planar T* C 100mm F3.5はハッセルブラッドの中判カメラ用のカールツァイスレンズです。
中判カメラ用のレンズですので、35㎜判換算にして55㎜の焦点距離となり、ほぼ標準レンズとして使えます。
ハッセルブラッド用のレンズとしては歪曲の少なさや解像力の高さで「山岳レンズ」と呼ばれるレンズであり、そのシャープな写りはPlanarならではと言われています。
1970年前後に製造された、いわゆるオールドレンズにあたるレンズですが、いまだに愛好者の多いレンズとなっています。
型番でわかる通り、レンズコーティングはT*コーティングとなっており、解像力の高さや発色の良さに一役買っています。
それほど明るいレンズではないのですが、絞り開放だとピント合わせがシビアになる傾向があり、若干絞って使う方が使い勝手のいいレンズです。
ごく標準的なF値のレンズですが中判用のレンズということもあって、多少絞ってもピント面は非常にシャープに写り、ボケはカールツァイスレンズならではの溶けるような美しいボケ味を見せてくれます。
さらに、上でも書いた通り「山岳レンズ」と呼ばれるように写りが非常に緻密な点が挙げられます。
それでいてクセのない自然な発色で、ハッセルブラッドレンズの中でもっとも評価が高いレンズと呼ばれることもうなずけます。
銘玉のひとつであり、ハッセルブラッドの愛好者の中で評価が高いこともあって、中古でも意外に玉数はあります。
それもあって、レンズの性能の割に安く買えるという魅力的なレンズでもあります。
マウントアダプターを使って35㎜フルサイズのデジタル一眼に装着することも可能なので、デジタル一眼ユーザーも含めて購入を検討できる1本です。