
Distagon C 60mm F4はハッセルブラッドが1962年に発売した、カール・ツァイス製の単焦点広角レンズです。
ハッセルブラッドのレンズではCシリーズレンズと呼ばれ、ハッセルブラッドの500シリーズをはじめとした各シリーズの中判フィルムカメラで使用できます。
このレンズは製造期間が1962年から1963年にかけての2年間しか製造されなかったため、約1500本しか市場に出回っていない非常に希少なレンズです。
フォーカスはMFでクロームメッキが施された銀色に輝く白鏡胴のボディーが特徴です。
焦点距離は35mm換算で約33mmと広角では扱いやすい画角で、レンズ本体の重量は約500gと当時としては軽量で取り回しの良さにも定評があります。
レンズのコーティングは時代の関係もあり、残念ながらツァイスレンズの象徴でもあるT*コーティングは施されていませんが、T*コーティングのレンズと比べても遜色のないクリアな描写が可能です。
逆光の場合はさすがにT*コーティングよりもフレアが発生してしまいますが、十分な描写性能を備えています。
ハッセルブラッドのレンズの中でも数が少なく超希少なDistagon C 60mm F4は、中古市場でも滅多に見かけることのできないレンズです。
その希少さと写りの良さから高い評価を得ており、マニア垂涎の的となっているまさに幻のレンズです。