1966年にハッセルブラッドより発売されたDistagon 40mm F4は、カール・ツァイスブランドの超広角単焦点レンズです。
このモデルはハッセルブラッドのレンズの中ではCシリーズと呼ばれており、デッケル製のレンズシャッターであるコンパーを内蔵しており、ハッセルブラッドのカメラで使用可能です。
フォーカスはMF専用で、数あるハッセルブラッドのオールドレンズの中でも歴史のあるレンズです。
カール・ツァイスのレンズの象徴ともいえるT*コーティングですが、このレンズが登場した同時には、まだT*コーティングが存在していなかったため施されていません。
このレンズの最大の特徴がフィルター径104mmという大口径から生み出される迫力ある圧倒的な外観です。
そして、このCシリーズは絞り羽に丸みがついているため、同社CFシリーズの五角形のボケよりも自然な丸ボケが表現できます。
35mm換算で約21mmの焦点距離によって約90度という超広角の画角を有しています。
最近接撮影距離は0.5mで、フローティングシステムを搭載しているため、近接撮影時でも画質の劣化を極限まで抑えた繊細な描写が可能です。
非常に歴史のあるハッセルブラッドが創り出したDistagon 40mm F4は、大きくノスタルジックな外観とシャープでコントラストの高い優れた描写が魅力的なオールドレンズです。
その魅力は現在でも衰えることはなく、中古市場でも高値で取り引きされています。