Cookeレンズは100年以上に渡って、映画作成用のレンズとして開発・研究されてきました。
現在も革命的なデザインを持って多くのレンタル会社、テレビ局、映画製作会社などで使用されています。
Cookeレンズは、イギリスの天体望遠鏡を制作する会社より発足されました。
1983年に3枚のレンズ構成であるトリプレットが開発され、1921年にはスピードパンクロシリーズ0F2を開発。
1930年には35mmスタンダードフィルムをカバーする24、28、32、35、40、47、50、58、75、100、108mm F2のシリーズが完成しました。
1945年にはSERⅡ 18、25、32、40、50、75mm。1954年にはSERⅢ 18、25mmが販売されてきました。
そうして1959年に発売された、16mmスタンダード用のキネタールシリーズは世界のシネレンズ市場を席巻し「ハリウッド映画の80%はCookeで撮影されている」とまで言わしめました。
その後も多くの開発が進み、ディープフィールドパンクロ、テレパンクロとシリーズを充実させてきました。
さらに1970年代に入っては現在の代表レンズであるズームレンズの開発が加速され、現在でも高い評価を受けているS4、S5といったPLマウントの優れたレンズが販売されています。
Cookeレンズの特徴として、経年変化によってレンズが黄色に変色する事が知られています。
これにはさまざまな考え方がありますが、放射性物質がレンズの内部にはいるとブラウニングという濁り現象が起きると言われており、鏡胴に使われている油脂や接合剤の劣化によっても、濁り現象が起きるとも考えられています。
ただし、この現象がむしろCookeの持ち味として人気の要因の一つであるところも面白みのあるレンズです。