
ドイツの代表的なカメラレンズメーカーのCarlZeissから発売されたSonnar T* 70-210mm F3.5 AEGはCONTAXカメラに装着して使用する望遠レンズです。
ミラーレスカメラが主流となっているからこそ、このオールドレンズはデジタル世代からフィルム世代まで実に多くのユーザーから再評価されているのです。
レンズの特徴として、最短撮影距離は1.8mでズームは3倍まで。
F3.5という絞りは他の望遠レンズと同じくスタンダードであるものの、この望遠レンズには他とは異なる個性があります。
それは、装着したレンズを回すことで「マクロモード」へと変化することです。
この驚くべき能力によって、最短撮影距離は30cmまで接写可能となり、1本のレンズでさまざまな撮影を実現させる万能レンズです。
例えば望遠レンズのままポートレート撮影をすると、背景のボケ効果にメリハリがあるのに柔らかなニュアンスを楽しめ、これだけでも満足のいくレベルなのですが、加えて接写もでき、自然の移ろいや簡単なブツ撮りであれば、問題なく対応できます。
ひとつの描写に対して、望遠と接写という2つのアプローチから撮影ができることで、写真のレベルを引き上げてくれます。
事実、このレンズは一時期、写真のコンテストで席巻した時代があり、実力に申し分ありません。
Carl Zeiss SonnarT* 70-210mm F3.5 AEGは、中古市場でもあまり出回りにくいレンズですが、ファンにとっては憧れの手に入れたいレンズといえます。