
2007年に発売されたPlanar T* 85mm F1.4 ZKはペンタックスKマウント用に作られたカールツァイスレンズです。
製造はドイツではなく、日本のコシナがOEM生産しているものですが、設計自体はカールツァイスがやっており、品質管理もなされているのでカールツァイスレンズそのものと言ってもいいでしょう。
このPlanar T* 85mm F1.4 ZKもAFが使えず、マニュアルフォーカスのみで使うレンズですが、ニコン用やキヤノン用のPlanar T* 85mm F1.4と同様に電子接点を持っており、ボディ側で絞りなどの制御をすることができます。
また、Planar T* 85mm F1.4 ZKはボディ側で焦点距離を設定することで、ボディ内手ブレ補正機能も使うことができます。
このレンズも先代のPlanar T* 85mm F1.4と同様に、明るいレンズであるが故に被写界深度が非常に浅く、絞り開放でのピント合わせが難しいというクセを持っています。
先代に比べれば、現代のデジタル一眼のファインダーは格段に性能が良くなりピント面が薄くても合焦しやすくなってはいますが、シビアな合焦を要求されます。
写り自体は絞り開放だと合焦面以外が若干甘く出ますが、シャープに写ります。
F2.8くらいまで絞ると合焦部分も含めてシャープになり、かつカールツァイスレンズならではのとろけるような美しいボケを楽しむことができます。
ペンタックスはフルサイズ一眼が1機種しか出ていませんが、Planar T* 85mm F1.4 ZKはイメージサークルがフルサイズ対応なので、フルサイズ一眼のユーザーでもそのまま流用して使うことができます。
銘玉として名高いPlanar T* 85mm F1.4の系譜に連なるレンズを楽しんでみてはいかがでしょうか。