
Carl Zeissのレンズ Planar 100mm F2.8は、コンパクトなMFの中望遠レンズです。
1965年に発売された中判カメラGraflex XLの交換レンズとして作られました。
カメラよりもレンズの性能が高く評価され、マウントを改造するなどして現在でもコアなユーザーに愛されています。
100mm級の中望遠レンズは近年ではマクロプラナーに統一されている傾向にあり、そういった見方からも希少なレンズと言えます。
4群6枚のレンズ構成で、絞りのレンズの前後に対称形ダブルガウス型で収差や像面湾曲を抑えています。
重さは比較的軽量で、ヘリコイドは伸びやすく、スムーズにフォーカシングできます。
ヘリコイドの凹凸も適切で、手なじみしやすい点も評価できます。
開放から6×9のフォーマットをカバーし、撮影してみると、被写体が持つナチュラルな魅力を適切に表現でき、またボケ味によって際だたせることができます。
開放時はピントを薄くして、描写を美しくする工夫も施されています。
撮影しやすく、納得の画質も得ることができるレンズとしておすすめです。