
Distagon T* 25mm F2 ZF.2は、NikonFマウントとして2010年9月に発売されました。
最短撮影距離0.17mと近接が可能なことから、小さい被写体に近づいても全体像を見失うことがありません。
また、ヘリコイドがしっかりとしているのでMFレンズとして操作性も高いのが特徴です。
撮影した写真は、9枚羽根絞りによって美しく繊細なボケ味を演出します。
持ち歩きが多い人に嬉しいのは、金属製マウントを使用しているので、長く使っても壊れにくく品質の高い安定したマウントでしょう。
それだけでなく、Tアンチレフレックスコーティングと光学デザインが施されていることで、光の状態が悪かったとしても見惚れるくらいの画像を生み出す描写力があります。
その理由は、極薄の透明コーティングを施し反射抑制を実現したからです。
このコーティング技術は、Carl Zeissではすでに1930年代から取り入れています。
Distagon T* 25mm F2.8 ZF.2は、Carl Zeissならではのキレの良さ、色ノリがデジタル表現にも十分発揮されているレンズです。
絞り開放では、周辺の光量落ちが見られることもありますが、それがまたこのレンズの良さでもあります。
レンズの重さは460gと決して軽くはないものの、その描写力の高さに重みが気にならないぐらいです。
中古市場でも値崩れることはなく、高値で取り引きされている1本です。
コントラストも自然で質感をそのまま写し出し、シャード部には深みのある色合いを出すDistagon T* 25mm F2.8 ZF.2は、手元に置いておきたくなるレンズでしょう。