Distagon 35mm F2.8 AEGは、カール・ツァイスが発売した単焦点広角レンズで、発売時期は1975年とDistagon 35mm F2.8シリーズの中では最も古いモデルのレンズです。
ドイツで製造されたため、型番「AE」の末尾に「Germany」の頭文字であるGが付けられており、日本で製造されたモデルは「AEJ」という型番が付けられています。
Distagon 35mm F2.8にはAEG、AEJのほかにもMMGとMMJという2種類が存在しています。
この両者との違いは、プログラムAEやシャッター速度優先AEに対応しているかということで、その両方に対応しているものがMMGとMMJです。
フォーカスはMF専用、描写はカール・ツァイスらしいシャープな描写で、色表現はやや暖色系に寄っていることが特徴です。
レンズ構成は6枚6群のレトロフォーカス型で絞り羽は6枚となっており、最短撮影距離は0.4mです。
そしてこのAEGがほかのAEJなどと大きく違う点が、絞った際のボケが丸ボケではなく角張ったボケとなる点です。
非常に古い歴史を持っているDistagon 35mm F2.8 AEGは、ドイツで生産されたモデルのため日本国内にある個体数が非常に少なく、AEJやMMJといった日本製に比べて非常に手に入れることが難しい、希少なレンズとなっています。
中古市場でもほとんど見かけることのできない幻のレンズです。