2009年6月に発売されたDistagon 21mm F2.8 ZKは、フィルムカメラやデジタルカメラ双方に対応したレンズです。
異常低分散ガラスを採用したことで、色収差が大幅に低減されました。
それだけでなく、13群16枚の構成レンズにはフローティング機構を取り入れているため、画質の低下はほとんど感じることはありません。
最短撮影距離は、0.22mであることから遠景だけでなく近接での撮影も可能です。
MFレンズらしくフォーカスリングの感触も良く、遠景での繊細な描写も得意としています。
レンズの重さは、600gとスナップ写真を撮影するには少し重さがネックとなる人もいるでしょう。
そのため、スナップ写真というよりは三脚を立てて風景写真を中心とした撮影をする方がこのレンズには向いているかもしれません。
傘の部分が大きいので、携帯性の部分で考えても多少不便と感じる点もあります。
しかし、撮影してみるとCarl Zeissレンズの良さでもある、色ノリや鮮やかさなどを実感できるので多少の不便さも納得できる仕上がりです。
キレの良さやシャープさも備え、撮影を重ねていく度にこのレンズの表現力の高さに魅了されていくことでしょう。
中古市場でも人気があり、満足度も高いDistagon 21mm F2.8 ZKは、風景写真をメインとしている初心者の人やカメラマニアの人、単焦点レンズの購入を検討している人におすすめしたいレンズです。