Nikonが1986年に発売した「AI NIKKOR ED 800mm F5.6S」は、重さが5450グラム、長さが546ミリもある重量級の超望遠レンズです。
6群8枚に保護ガラスが1枚プラスされたレンズ構成で、鮮明なコントラストを表現するEDガラスが3枚も使用されているのが特筆すべき長所です。
また、800ミリ級のレンズとしてはF5.6と明るく撮影できるため、舞台や明け方の風景といった暗いシーンでも思い描くイメージを写せるでしょう。
さらに、機能性だけではなく利便性にも重点を置いた本レンズは、エクステンションフードHE-3が内蔵されていたり、距離リングをつけることができたりと、撮影者目線に立った作りとなっています。
フォーカスはマニュアルですがピントの山が見やすく、操作に苦労することはほとんどありません。
最短撮影距離は8メートルであり、トラック競技など被写体が移動して遠近が出る場合でも、その両方を美しくシャープな像で再現してくれます。
Fマウント系のこのレンズは、同社の一眼レフ、およびマウントアダプターをつければ、ソニーや富士フィルムのミラーレス一眼レフカメラや、コダックなどのカメラでも使用可能です。
この名レンズでしか見ることのできない写真の可能性を、ぜひご自身のカメラとともに追求してみましょう。