A.Schacht(シャハト)社は、第二次世界大戦後に西独で設立されたレンズメーカーです。
創設者はアルベルトシャハトで、こちらも有名なレンズメーカーのカールツァイス社で7年間運営管理業務を務めていました。
社名の後に付く「ウルム」は地名を指し、シュトゥットガルトとミュンヘンの中間ぐらいに位置する街です。
カールツァイスやシュナイダーなど現在も存在しているメーカーとは違い、シャハト社が存在していたのは1948年から1970年の22年間だけでした。
期間が短い割には、中古市場にも多く出回っていることから、大量に生産されていたことが窺えます。
シャハトのレンズは、ドイツ色が強く外見に大きな特長があります。
非常にがっちりとした外見でデザインも他のメーカーにはない独特なゼブラ柄のようなデザインが施され、中身もドイツらしいギミックと面白い構造がなされています。
有名なレンズに50mm F2.8のマクロレンズがありますが、オールドレンズにしかない独特なボケを写し出すことで人気があります。
現在のしっかりとした硬いだけのボケとは違い、撮り手の想像できない後ボケ内に不思議な点光源が現れたりするのも、オールドレンズファンを魅了しています。