1988年に発表された、Nikon F4はNikonのプロ用フラッグシップ機の4作目にあたる銀塩一眼レフです。
最大の特徴は、Nikonのプロ機としては初の本格的なAFを採用したことです。
卓越したMF性能を搭載しながら、当時としては最新のAF技術を取り入れた革新的な機体です。
そして特筆すべきは、Nikon史上でも最高のレンズ互換性。
多少の制約はありますが、Nikon Fマウントのレンズであれば古いものから最新のものまで使用することができます。
また、マルチパターン測光や縦走りシャッターなど先進的な技術を意欲的に取り入れている点も見逃せません。
性能面でもSSは8秒~1/8000秒、スピードライトの同調速度も1/250秒以下と従来よりも格段に進歩しました。
外観デザインは、好評であったNikon F3のデザインを踏襲し、引き続きジョルジェット・ジウジアーロ氏が手掛けています。
操作部はMFを意識した造りで、その点が現代的なモダンさとクラシックさを融合させた雰囲気を醸し出すことに一役買っています。
成熟したMF性能はF一桁シリーズの中でも最高と称される非常に完成度の高いカメラです。