smc PENTAX-FA 300mm F4.5 ED IF は、1991年6月に発売された、このクラスの望遠レンズとしては、それまでの同社製品と比べかなり小型軽量化されたレンズです。
重量が935gと1kgを切ったことは、重い望遠レンズを頻繁に使用するカメラマンにとって朗報となりました。
ペンタックスのKAFマウントに対応し、AFとMFの切り替えがファインダーから目を離さずにピントリングの前後シフトで行える点も便利です。
型名にEDがあるとおり、色面収差を抑えた特殊低分散ガラスのレンズを3枚使用しており、望遠レンズにありがちな輪郭にかすかに色が付くような現象を抑え、くっきりとしたコントラストと高解像度でシャープな仕上がりを実現します。
軽いので、野鳥の撮影に使用する人が多いようです。
この場合、三脚固定でじっとチャンスを待つようなこともありますが、このレンズには三脚座が付いていません。
本体の三脚固定では、少々バランスが悪くなり、シャッターを押したときのブレを気にする人もいるようです。
しかしながらこのレンズが本領を発揮するのは、手持ちで動きの速い被写体を追いかけるスポーツや航空機の撮影でしょう。
色面収差を抑えた光学特性による、きめが細かい質感、深みのある色調、やわらかいボケ味など、原色が多いユニフォームと緑の芝生が生えるサッカーといったスポーツの、決定的瞬間をとらえるのに最適です。